
XBeeモジュールにはコミッショニングピン(20番ピン)と10番ピンを一時的に短絡させるコミッショニングボタンが設置されたボードがあります。
初期のXBeeモジュールであるシリーズ1には、この機能が標準で搭載されていませんでした。しかし、2007年6月28日にリリースされたXBeeシリーズ2からこの機能が追加されました。詳しくは別の記事で歴史的な背景を解説します。従って、初期のボードにはコミッショニングボタンは存在しませんでしたが、近年発売されているボードにはコミッショニングボタンが装備されています。
例えば秋月電子のXBee USBインターフェイスボードキットです。

XBeeデバイスのコミッショニングボタンは、ネットワークの導入や管理の様々な用途に使用できる多機能ツールです。以下に、コミッショニングボタンの効果的な使い方を紹介します。
(1)コミッショニングボタンを1回押
コミッショニングボタンを1回押すことにより、ST/SN設定に関わらずスリープ状態にあるデバイスを30秒間起動することができます。これによりCyclic sleep modeのデバイスのXCTUによる読み込みが容易になります。
また、デバイスが既にネットワークに参加している場合は、ノード識別ブロードキャストを送信します。これは、デバイスを既存のネットワークに迅速に統合する場合に便利です。
(2)コミッショニングボタンを2回押
コミッショニングボタンを2回押すと、TC_Significanceが0x00に設定されたMgmt_Permit_Joining_reqがブロードキャストされます。このアクションにより、他のデバイスが指定された期間、ネットワークに参加できるようになります。これは、新しいデバイスに対して一時的にネットワークを開放したい場合に特に便利です。
(3)コミッショニングボタンを4回押
コミッショニングボタンを4回押すと、デバイスの設定がデフォルト値に復元され、ネットワークから離脱します。これはNR、RE、ACコマンドの発行に相当し、デバイスのリセットや再導入の準備に役立ちます。 これらの機能により、コミッショニングボタンは、ZigbeeまたはDigiMeshネットワークにおけるXBeeデバイスの管理と導入に役立つ強力なツールとなります。