XBeeモジュールの使い方(OTAアップデート:Radio Firmware)


 XBeeのOTA(Over-The-Air)アップデートは、無線経由でXBeeモジュールのファームウェアを更新する仕組みで、現場にあるデバイスを物理的に回収せずにアップデートできることが最大の利点です。従って、OTAアップデートは現場に行かずにRadio FirmwareやFile Systemの更新が可能になります。これにより、山中や工場の天井など、物理的にアクセスが難しい場所にあるXBeeを遠隔で更新することが可能です。今回はRadio FirmwareのOTAアップデート方法について解説します。

 802.15.4ファームウェアでコーディネータXBeeからエンドデバイスXBeeのRadio Firmwareをアップデートする方法を以下に示します。2個のXBeeのCHとIDは同一に設定します。また、コーディネータXBeeのAPを1又は2に設定しておきます。 コーディネータXBeeのDiscover radio modulesで検索し、エンドデバイスXBeeをモジュールに追加します。

 エンドデバイスXBeeのアイコンをクリックし、Configurationの内容を読み込みます。エンドデバイスXBeeのファームウェアのバージョンは2012なので、このファームウェアを2014にバージョンアップします。Update radio firmwareを選択て2014を選択してUpdateを実行します。

 4分程度経過するとエンドデバイスXBeeのアップデートが完了し、アップデートされたバージョン番号を確認することができます。

 ファームウェアのバージョンアップは現時点のバージョンと同一のバージョンを選択しても実行できません。具体的には、現時点でバージョンが2014の場合にOTAアップデートで2014を選択してバージョンアップすることはできないということです。

 また、OTAアップデートを使用して異なるファームウェアに変更することも可能です。この場合は、今回の例で説明するとエンドデバイスXBeeのファームウェアを変更します。すると、コーディネータXBeeのモジュールのリストからエンドデバイスXBeeが消失します。この状態でコーディネータXBeeのファームウェアを変更して、AP=1or2に設定後にDiscover radio modulesを実行することでエンドデバイスXBeeをモジュールのリストに加えることができます。